令和8年度 シンポジウム

日時:2026年5月24日(日)14:30~16:30
テーマ:「日向の木地師とその足跡」
会場:宮崎県総合博物館研修室
内容:⽊地師とは、⼭中に⽊材を求め、轆轤(ろくろ)などを⽤いて椀や盆を作って⽣計を⽴てた⼈々です。9世紀の近江で⼩野宮おののみや惟喬これたか親王が轆轤を考案し、その技術を杣⼈に広めたとの発⽣譚が伝えられています。
⽇向においても、五ヶ瀬村や諸塚村、⾼千穂町などに技術の伝承者がかつて存在し、関連する伝承や地名、⽯造物などはその他の地域においても確認することができます。県内の⽊地師
研究史では、技術伝承者であった五ヶ瀬村の⼩椋家を対象とした泉房⼦⽒の研究(1980・1981)や宮崎県史における前⽥博仁⽒の総論(1992)が特筆すべきものといえるでしょう。さらに、九州の⽊地師を特集した⽇本⽊地師学会の『⽊地師論⽂集』第4輯では、五ヶ瀬町の⽊地師(⼩椋2004)や⻄⽶良村の⽊地師(中武1986・2004)などに関わる論考が掲載され、また⾼千穂町の⽊地師伝承に関して碓井哲也⽒が著作を上梓される(2012)など、この⽅⾯の研究は着実に積み重ねられています。宮崎⺠俗学会でも調査研究プロジェクトの⼀つとして、中武雅周⽒による⻄⽶良村の報告(1986)に注⽬し、昨年10⽉に⽊地師「⼩椋源吉」の墓⽯と近江の⽊地師「⼩椋政右衛⾨」が建⽴した⽯仏の現地調査を実施しました。
今回のシンポジウムは、⽇向の⽊地師についてこれまでに明らかとなっていることを確認するとともに、これから研究を深められそうな研究視点などを議論する場としたいと考えていま
す。パネリストの報告を呼び⽔として、会場の参加者の皆様からも貴重な御意⾒や情報をいただければ、望外の喜びです。(鈴木良幸)

14:30-14:35 那賀教史「本日のシンポジウムの大まかな流れ」
14:35-14:45 宮田八十八「木地師とは何者か ̶山を旅する職人集団̶」
14:45-15:05 小山博「五ヶ瀬・諸塚の木地師について ̶現地調査を中心に̶」
15:05-15:25 安在一夫「高千穂の木地師(仮)」
15:25-15:30 鈴木良幸「西米良村に伝わる木地師関連石碑」
15:30-16:30 総合討論(司会:鈴木良幸)

令和7年度 特別講演会

期日:令和8年2月21日
講師:徳丸亞木先生(筑波大学教授)
タイトル:「山の民俗と伝承を考える」
会場:宮崎県総合博物館研修室
概要:聖地としての森にカミを祀る森神信仰やフナダマ信仰など民俗信仰を主なる研究テーマとしており、本講演では、宮崎県西米良村の伝承(平成12年~14年)、熊本県坂本村の伝承(平成2年~4年)、熊本県河内町の伝承(昭和58年~60年)にかけての九州山地集落での調査経験から、山村に生活する人々が伝える口頭伝承や儀礼のいくつかを紹介し、そこに示される心意的世界について考察した。

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宮崎民俗学会70周年 特別講演会